鳥取県「VIVANTごっこ」に二宮和也反応/back number9公演で手書き広告【週刊推し活ニュース 2026年7月24日号】

2026年7月17日〜7月23日の1週間から、企業の推し活マーケティング・ファンビジネスの注目ニュースをお届けします。
今週のハイライト
今週のキーワードは企業自身の言葉でファンとの距離を縮めた1週間でした。
鳥取県は、TBS日曜劇場『VIVANT』シーズン2のロケ地となった縁から、平井伸治知事も参加する「VIVANTごっこ」をSNSで展開しました。出演者の二宮和也が投稿を引用して「こりゃシーズン2も期待大だぜっ♡」とコメントし、話題が広がりました。同じ『VIVANT』では、館内の「天女(まごころ)像」がキービジュアルに採用されたことをきっかけに、日本橋三越本店が7月28日までポップアップストアを開催していました。
音楽の現場でも、企業とファンの距離を縮める動きがありました。back numberは9公演・約50万人を動員した初の5大スタジアムツアーにあわせ、各会場で「おじゃまします」という手書き広告を掲出しました。KFCは、お笑いコンビ滝音の漫才で生まれた「カーネルを3ダース」というツッコミに公式Xで反応し、実際の贈呈を申し出ました。龍角散の展示会での“お化け屋敷”企画は3年目を迎えるとしていました。体験を通じて老舗メーカーのブランドを思い出してもらう取り組みが、定着しつつありました。
自治体がドラマや漫画のロケ地で、聖地巡礼の客を呼んだ
鳥取県×「VIVANT」— 知事も参戦した本気の「ごっこ」誘客
鳥取県は、TBS日曜劇場『VIVANT』シーズン2(7月26日放送開始)のロケ地となりました。これを受けて県は、鳥取砂丘や砂丘駐車場に新設したVIVANTの砂のモニュメントで撮影した画像をSNSに投稿しました。画像には、TBSが提供する「VIVANT風画像ジェネレーター」を使っていました。平井伸治知事や観光関連部署の職員も撮影に参加しました。出演者の二宮和也がこの投稿を引用して「こりゃシーズン2も期待大だぜっ♡」とコメントし、大きな反響を呼びました。県はあわせてキャンペーンも実施していました。観光戦略課アカウントをフォローし、ロケ地と思われる場所の写真にタグを付けて投稿すると、抽選で特産品の松葉ガニが当たる内容でした(AdverTimes.)。
研究所メモ: 二宮和也の引用は、県やテレビ局が依頼したものではなく、本人の厚意によるものでした。県の公式アカウントが本気で「ごっこ」に取り組んだため、偶然の拡散が生まれました。聖地巡礼を狙う自治体にとって、待つだけでなく自ら「あやかりにいく」姿勢が起点になることを示す事例です。
春日部市×「クレヨンしんちゃん」— 世界初のデザインマンホール
埼玉県春日部市は7月5日、『クレヨンしんちゃん』の野原一家を描いたデザインマンホールふたを世界で初めて設置しました。春日部駅中心市街地の回遊促進と下水道事業の普及が目的です。デザインは市役所の来庁記念スタンプの印面イラストがモチーフです。市の花フジと、毎年4月開催の「春日部藤まつり」でのパレードの様子を描いています。しんちゃんは市の伝統文化である凧を持って描かれています。市は平成16年から同作を活用した施策に力を入れており、2025年度には市内3つの公共施設にキャラクターモニュメントを設置していました(PR TIMES)。
研究所メモ: マンホールという生活インフラそのものをコンテンツ化した点が特徴です。春日部市は20年以上、同作への投資を続けてきました。そのため、同作を使った施策は単発の話題づくりにとどまらず、「まちの一部」として定着しています。IPを活用したいなら、単年の企画で終わらせず何年も積み上げる前提で計画する必要があります。
百貨店と外食チェーンが、キャラクターで来店客を増やした
日本橋三越×「VIVANT」— 天女像を聖地にしたポップアップストア
日本橋三越本店に、TBS日曜劇場『VIVANT』のポップアップストアがオープンしていました(7月28日まで)。同店にある「天女(まごころ)像」がシーズン2のキービジュアルに採用され、ファンから「聖地」と呼ばれたことがきっかけです。会場では、劇中の「別班饅頭」や主人公・乃木家の家紋入りネクタイなどのオリジナルグッズを販売していました。乃木が実際に着用したスーツや名刺、勤務先「丸菱商事」の封筒といった、ロケで使われた衣装・小道具の展示もありました。三越伊勢丹のエムアイカードとアプリを連携させた来店者には、オリジナルのクリアファイルとステッカーを配布していました。企画担当の石見達也氏は「シーズン2の放送を前に、グッズや展示品で高揚感を高めてもらいたい」と話しました(AdverTimes.)。
研究所メモ: 偶然ロケ地になった「縁」を、待たずにすぐ商品化した速さがポイントです。日本橋三越は、館内に以前からあった天女像を新しい企画に生かしています。外部のIPを借りるだけでなく、自社が元々持っている潜在的なIPを見つけ出すという発想の転換が読み取れます。
スシロー×ハローキティ/マクドナルド×ポケモン30周年 — キャラクターを活用した外食2社の集客策
スシローは7月29日から、ハローキティとのコラボ「KAWAUMA HELLO KITTY」を開催すると発表しました。グッズは、第1弾(7月29日〜)がピックやファスナーポーチ、第2弾(8月19日〜)がクリアピックやミニチャームでした。東京・神奈川・愛知・大阪・福岡の5店舗には、スペシャルコラボ店舗も設けると発表されました(インサイド)。日本マクドナルドは、日本マクドナルド55周年とポケモン30周年を記念した「ポケモン夏マック」の一環として、7月22日に「ポケモン30周年バーガー」を発売しました。フシギダネ・ヒトカゲ・ゼニガメが描かれたパッケージの3種のバーガーに加え、全国店舗にポケモン28種類の特別ポスターを掲出しました(インサイド、Game*Spark)。
研究所メモ: スシローとマクドナルドの2社は、キャラクターを使って来店のきっかけを作っています。第1弾・第2弾やパッケージ違いを用意し、来店を複数回に分けた点も同じです。1回のコラボで終わらせず、期間中に何度も来店してもらう設計が、外食チェーンの集客策には向いています。
老舗メーカーと飲料ブランドが、キャラクター体験で記憶に残った
龍角散 — 展示会の“本気のお化け屋敷”で来場者の記憶に残る
龍角散は、7月31日から8月2日まで東京ビッグサイトで開催される「第26回JAPANドラッグストアショー」に出展すると発表しました。ブースでは、3年目となる本格お化け屋敷企画を実施しました。テーマは2024年が「亡霊」、2025年が「ゾンビ病棟からの脱出」で、2026年は「都市伝説 呪われた電話ボックス」と発表されました。今回はホラークリエイティブカンパニー「株式会社闇」と組みました。同社は新商品の発売頻度が高くないため、展示会で商品を並べるだけではバイヤーとの新鮮な接点をつくりにくいという課題があったといいます。過去2年は、主催者のブースコンテストで2024年に準大賞、2025年に実行委員長特別賞を受賞しました。「龍角散がお化け屋敷をやっている」という意外性が、営業現場で会話のきっかけになっているそうです(AdverTimes.)。
研究所メモ: 「絶叫」と「のど」と「龍角散」という連想を、体験を通じて直感的に結びつけている点が巧みです。新商品を頻繁に出せない企業は、既存ブランドの印象を毎年少しずつ新しくする方法に切り替えられます。展示会をBtoCの接点として使う発想も、商談専用の場と決めつけている企業には参考になります。
日本コカ・コーラ「Foodmarks」— 沖縄の商店街に溶け込むキャラクター開発
日本コカ・コーラは今年から「Foodmarks」の取り組みを強化しています。全国の飲食店とコラボし、食事とコカ・コーラのペアリングを打ち出す取り組みです。4月30日、その第一弾として那覇市のフードホール「MAKISHI CARNIVAL」が内外装・施設ロゴを刷新してリニューアルオープンしました。電通は、地元作家が制作したシーサーにコカ・コーラのボトルキャップを被せた「ボトルキャップシーサー」を開発しました。このキャラクターを、空間装飾や広告表現の中心に据えています。施設ロゴは、跡地となった牧志公設市場で使われていた文字をベースにデザインしました。担当した電通の多々良樹氏は「一過性のキャンペーンではなく恒常的な取り組みにしていくには、地元の歴史やカルチャーと溶け合うことは欠かせません」と話しました。この取り組みは今後、渋谷や大阪でも展開すると発表しました(AdverTimes.)。
研究所メモ: グローバルブランドが地域に「溶け込む」ために、独自のキャラクターというIPをゼロから開発した点が目を引きます。しかも一度きりで終わらせず、渋谷・大阪でも同じ形式で展開できるように設計しています。地域限定施策を単発イベントで終わらせず、再現可能な型にする発想が読み取れます。
音楽と外食チェーンが、メッセージでファンとの距離を縮めた
ファンケル「#なつやすミセス」— Mrs. GREEN APPLEへの手紙広告
ファンケルは7月13日から、カウンセリングサービス「FANCL SKIN PATCH」のプロモーションとして、東京・渋谷のOOH広告「#なつやすミセス」を掲出しました。広告には、同サービスのCMに出演するMrs. GREEN APPLEの大森元貴・若井滉斗・藤澤涼架の3人に向けた手紙を、イラストとともに掲載しました。手紙は「お肌のためにもたっぷり眠ってください」など、夏の肌ケアがテーマです。手紙の内容は、3月のCM撮影時に3人が同サービスを体験した際に伝えられたアドバイスがもとになっています。同社マーケティング戦略統括オフィスの寺西真帆氏は、Mrs. GREEN APPLEのファン「JAM’S」も重要なコミュニケーション対象に位置付けたと説明しました(PR EDGE)。
研究所メモ: ファンケルはCM撮影時の実体験を手紙の言葉にそのまま使い、ターゲットを商品のファンだけでなくタレントのファンにも広げています。この点が巧みです。過去に生まれた接点を編集し直して広告にする発想は、使っていない撮影素材を持つ企業にとって参考になります。
back numberが「おじゃまします」 — ツアー9公演を彩った手書き広告
back numberは、初の5大スタジアムツアー「Grateful Yesterdays Tour 2026」の開催にあわせ、各公演地でOOH広告を掲出しました。ツアーは宮城・静岡・大阪・神奈川・熊本の5エリア9公演で、約50万人を動員しました。広告にはバンドメンバーの清水依与吏による手書き文字を使い、「大阪おじゃまします‼」「熊本 おじゃまします‼」のように開催エリアごとに異なるメッセージを用意しました。企画を手掛けた電通の野田祐希氏は、「告知手段にとどまらないツアー体験の一部として機能させることを目指した」と話しました。広告を見つけたファンは、撮影してSNSに投稿しました。バンドメンバー自身も広告前で記念写真を撮り、同じポーズで撮影するファンも現れました(AdverTimes.)。
研究所メモ: back numberは告知広告を、ファンが「参戦の記録」として残せるものにしました。地域ごとに文言を変え、各地のファンに向き合う姿勢も示しています。応援広告が定着しつつある中、手書きの文字が持つ親しみやすさが、SNSでの自発的な撮影・拡散を後押ししています。
KFC×滝音 — お笑いのツッコミに公式が即応した「3ダース」
7月20日放送のお笑い賞レース「ダブルインパクト2026」で優勝したお笑いコンビ・滝音は、漫才の中で「カーネルを3ダースいってるやんけ!」というツッコミを披露していました。KFC公式Xは7月21日、優勝を報告した滝音・さすけの投稿を引用し、「3ダース。もしよろしければ、お祝いにお贈りさせてください」と贈呈を申し出ました。KFCでは、食材配送を委託するニチレイロジグループでのシステム障害により、一部商品の品切れや営業時間短縮が続いていました。KFCはこの投稿を、全店舗での通常営業再開を翌日に控えたタイミングで発信していました(AdverTimes.)。
研究所メモ: KFCは数分から数時間という速さでSNS上で反応し、笑いを実際の贈呈という形に変えました。品切れや時短営業が続いていた時期だったため、明るい話題にすぐ反応したことは、企業イメージの立て直しにも役立ったはずです。
プロスポーツが、アニメとVTuberを試合会場に招いた
Jリーグ×「名探偵コナン」— 審判とVARを伝えるコラボ回を放送
『名探偵コナン』とJリーグのコラボレーション企画として、コラボ回「Jリーグ 開幕の警笛(ホイッスル)」が7月18日に放送されました。Jリーグはアニメ制作にあたり、スタジアムのロケーションハンティングやストーリー監修などで全面的に協力しました。元日本代表でセレッソ大阪代表取締役会長の森島寛晃氏と、タレントの影山優佳もアニメキャラクターとして登場しました。8月7日に開幕した新シーズンは、開幕時期を春から8月に変更する「シーズン移行」を含む特別なシーズンでした。Jリーグは、ポケモンとのコラボや22万人無料招待キャンペーンなども並行して展開していました。今回の企画には、審判員の仕事の難しさやVARといったテクノロジーを知ってもらう狙いがあったといいました(Jリーグ公式サイト)。
研究所メモ: Jリーグは、シーズン移行という制度変更の告知を、コラボアニメという楽しめる形にしています。審判へのリスペクトという伝えにくい社会的な課題を、説教臭くならずに届ける手段としてIPコラボが機能しています。
千葉ロッテマリーンズ — セサミストリートグッズとホロライブ始球式
千葉ロッテマリーンズは7月22日、「セサミストリート」とのコラボグッズ全8種を発売しました。半袖Tシャツ(各4,000円)、フェイスタオル(2,200円)、トートバッグ(2,200円)などをそろえていました(インサイド)。また、7月20日のZOZOマリンスタジアムでのソフトバンク戦は、ロッテの冠協賛試合「クーリッシュ&爽DAY」でした。ファーストピッチセレモニーには、ホロライブ所属VTuberの星街すいせいと初音ミクが登場しました。メインビジョンで初音ミクがエールを送るなか、星街すいせいが投げた一球は105キロのストライクを記録しました(インサイド、KAI-YOU)。
研究所メモ: 常設のグッズ販売と、一夜限りの体験である始球式を同じ週に組み合わせている点が効果的です。グッズは何度でも買えますが、105キロの投球を見られる機会は一度きりです。日常的なファン施策と非日常のライブ体験を両方用意するやり方は、球団のように繰り返し来場してもらう業態に向いています。
鉄道会社が、車両デザインとアニメで乗車の理由をつくった
JR西日本 — 山陽新幹線「こだま」に山陽ブルー、愛着づくり
JR西日本は7月22日、山陽新幹線「こだま」で運行するN700系6000番代の外装デザインを変更すると発表しました。ベース色には瀬戸内海をイメージした「山陽ブルー」を採用し、今冬の運用開始を予定していました。長年親しまれた500系新幹線は、2027年に営業運転を終えます。同社は新デザインについて、「これまで以上に愛着を持っていただきたい」と説明していました。デザインコンセプトは「YURARI ~気ままに移ろいを味わう~」でした。走行中は横方向のライン、停車中はドットの波模様が浮かび上がる仕掛けを取り入れていました(毎日新聞)。
研究所メモ: JR西日本が、色というシンプルな要素だけで「愛着」を作ろうとしている点が特徴です。引退する車両に代わる車両で、機能面より感情に訴えるデザイン変更を選んだ判断は、老朽化した設備の更新を控える企業にとって参考になります。
JR東海×「着せ恋」— 「推し旅」ブランドで新幹線をコラボの舞台に
JR東海は、TVアニメ『その着せ替え人形は恋をする』Season2と「推し旅」ブランドのコラボイベントを7月31日から9月27日まで、東海道新幹線車内ほかで開催すると発表しました。車内向けの企画は、走行中に特設サイトへアクセスすると聴けた「オリジナルボイスドラマ」です。視聴後の特典は、限定スマホ壁紙(全4種、1日1枚)でした。名古屋市内5箇所を巡ってボイスストーリーとARフォトを楽しめた「デジタルスタンプラリー」も行い、コンプリートするとオリジナルポストカードがもらえました。アニメイト名古屋ではコラボグッズも販売されると発表されました(アニメ!アニメ!)。
研究所メモ: JR東海は、コンテンツを乗車中にしか体験できないようにして、移動そのものに付加価値を持たせています。ブランド名を「推し旅」と明確に打ち出し、コラボを継続的な取り組みとして位置づけている点も見逃せません。
旅行・投票・商品開発で、ファンの声を集める仕組みが広がった
日本空輸「グットリ」— 推し活・ぬい活旅の特集ページを公開
日本空輸が運営する旅行予約サイト「グッドトリップエクスプレス(グットリ)」は7月17日、推し活・ぬい活旅特集ページを公開しました。聖地巡礼スポットや推し色に合う絶景スポット、“映える”カフェなどを紹介し、遠征のついでに楽しめる旅行プランを提案していました。特集ページ経由の予約では、アプリ限定クーポンやバースデークーポン(10%オフ)、1日1回挑戦できる運試しくじ(最大7%オフ)なども利用できました(PR TIMES、イザ!、グッドトリップエクスプレス)。
研究所メモ: 「推し活・ぬい活」という消費者側の言葉をそのまま特集名に採用した点がポイントです。聖地巡礼というファンの既存の行動から、旅行商品の購入までの流れがわかりやすく作られています。
JK Fandom — バーチャルアイドルのファン投票をアジア規模で運営
ファンコミュニケーションズ・グローバルが展開する「JK Fandom」は、第1回「VIVA(Virtual Icon Vision Awards)」に投票主管・公式パートナーとして参画していました。VIVAは、韓国バーチャルヒューマン産業協会(KOVHIA)が主催するアワードです。JK Fandomは7月22日、バーチャルアイドル部門の予選ファン投票を始めました。対象は31組で、上位20組がアワード本投票に進出する仕組みでした。投票はJK Fandom・Stardom・Rematchの3プラットフォームの合算で集計すると発表しました。無料ポイントに加え、有料ポイントでも投票できました。同社は2026年4月にKOVHIAとの業務協力覚書を締結していました(PR TIMES、Koubo)。
研究所メモ: ファンコミュニケーションズ・グローバルは、ファンの一票が結果を左右する投票運営そのものを、海外の団体から受託して事業にしています。国境を超えてファンの投票を集める基盤の運営は、単発のキャンペーン企画とは異なる継続的な収益モデルです。
コミューン×茨城乳業「いばにゅう応援団」— 商品づくりに参加できるコミュニティ
コミューンは、茨城乳業(JFLAホールディングスのグループ会社)が7月22日に公開したファンコミュニティ「いばにゅう応援団」の構築を支援しました。茨城乳業は、ロングセラー商品「タマゴプリン」などで知られます。コミュニティには、限定プレゼントキャンペーンや発売前商品の先行試食、ポイントを貯めて限定グッズと交換できる企画などを用意しました。新商品のアイデア募集や社員との交流を通じて、顧客の声を商品づくりに反映する狙いでした。茨城乳業営業部の鈴木浩章氏は「Commune 様が当社のファンマーケティングにおける課題や目指す姿を丁寧にヒアリングし、それらを踏まえた最適なご提案をいただけたことが導入の決め手となりました」と話しました(PR TIMES、福島民報)。
研究所メモ: 地方の中小メーカーでも、コミュニティを持てば商品開発にファンを巻き込める時代になったことを示す事例です。ファンマーケティングは、もはや大企業だけが取り組めるものではありません。
今週の所感
今週は企業がテンプレートを離れ、自分たちの言葉で語り始めた週でした。
ファンケルの手紙、back numberの手書き文字、KFCのSNSでの即応。どれも広告代理店の定型フォーマットではなく、企業自身の「素」の反応がファンの心を動かしています。一方で、鳥取県や日本橋三越のように、自分たちが偶然「舞台」になったことをそのまま活かす動きも目立ちました。鳥取県はロケ地になったことを、日本橋三越は天女像がキービジュアルに選ばれたことを見逃さず、すぐに企画にしています。こうした機動力が問われています。
もう一つの流れは、ファンの声を集める「仕組み」そのものの広がりです。JK Fandomはバーチャルアイドルの投票運営を事業化し、茨城乳業はコミュニティを通じて商品開発にファンを招き入れました。推し活マーケティングは、大きな予算をかけたキャンペーンに限りません。ファンとの接点を「仕組み」として持つこと自体が、競争力になり始めています。
自社の「偶然の舞台」をどう活かすか、ファンとの接点をどう仕組み化するか。推し活マーケティングの設計原則や聖地巡礼の記事とあわせて、今週の動きを振り返ってみてください。
週刊推し活ニュースは、推し活×ビジネスの1週間を毎週まとめてお届けします。過去の号は推し活×ニュースカテゴリからどうぞ。



