鬼滅の刃が世界興収1,179億円を突破/横浜市がコナンで街を彩る【週刊推し活ニュース 2026年4月17日号】

2026年4月10日〜4月16日の1週間から、企業の推し活マーケティング・ファンビジネスの注目ニュースをお届けします。
今週のハイライト
今週のキーワードは街づくりと世界興行に表れた推しの数字でした。
『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章』が4月9日に終映しました。日本を含む全世界の累計興行収入は1,179億1,753万9,329円に達しました。国内の興収も402億円を突破しました。邦画で400億円台に達したのは史上2作目です。同じ週、横浜市は劇場版「名探偵コナン ハイウェイの堕天使」の公開に合わせた企画を始めました。都心臨海部の約450店舗が参加する、官民一体の「コナン旋風」です。
企業とスポーツの関わりでも動きがありました。三井不動産は、4月25日に開かれた「TEAM JAPAN 応援感謝パレード」の特別協賛社に決まりました。パレードには、ミラノ・コルティナ五輪のメダリストを含む総勢115名のアスリートが日本橋に集まると発表されました。若年層の消費データも出ています。ContentAgeの調査では、α・Z世代の93%超が推しとのコラボ後も商品やブランドを継続購入・利用したいと回答しています。
自治体が映画とゲームのIPで街をにぎわいに変えた
横浜市×名探偵コナン — 官民一体で「コナン旋風」を巻き起こす
劇場版「名探偵コナン ハイウェイの堕天使」は4月10日に全国公開されました。公開に合わせ、横浜市、横浜市観光協会、一般社団法人横浜みなとみらい21、小学館集英社プロダクション、TOHOマーケティングなどが連携協定を締結しました。4月10日から7月31日まで、大規模なコラボレーション企画を展開しました。主な企画は、市内10カ所を巡る「YOKOHAMAまち巡りスタンプラリー」、都心臨海部約450店舗が参加したオリジナルステッカー配布キャンペーン(全8種)、大人700円・小児350円の特別デザイン観光1日乗車券「みなとぶらりチケット」などでした。大観覧車「コスモクロック21」では、4月10日から19日まで特別ライトアップを実施しました。4月11日には、名探偵コナンをイメージした花火も打ち上げられました(AdverTimes.)。
一連の企画は、作品ファンの「聖地巡礼」を、横浜都心臨海部への来街者の回遊性向上に直結させる設計です。
研究所メモ: 約450店舗という参加規模が、この施策の本質を表しています。1つの目玉施設に人を集めるより、街の日常の店舗網そのものを回遊ルートにしています。聖地巡礼を観光施策として設計するとき、拠点を1点に絞らず面で広げる発想は、自治体だけでなく商業施設を持つ企業にも応用が利きます。
東京都庁×ポケモンカードゲーム — プロジェクションマッピングで訪日客を呼ぶ
東京都庁第一本庁舎では、プロジェクションマッピング「TOKYO Night & Light」を通年で上映していました。3月20日には「ポケモンカードゲーム TOKYO LUMINOUS NIGHT」が公開され、都民広場に約8,000人が来場しました。同施策は、常設型として世界最大規模の投影面積でギネス世界記録に認定されていました。累計来場者数は2025年10月時点で100万人を突破し、来場者の約5割を海外観光客が占めていました。過去には「ゴジラ」「ガンダム」「ブルーロック」「パックマン」ともコラボしました。「BLUE LOCK -TOKYO EGOIST-」は、上映初日に延べ6,000人超を動員しました(AdverTimes.)。
同プロジェクトでは3月27日から、東京都立大学や東京造形大学の学生が制作した新作映像4本も並行して上映していました。学生たちは約3カ月の指導を受けて映像を制作しました。大型IP施策と若手クリエイター育成を、同時に進める取り組みでした(AdverTimes.)。
研究所メモ: IPコンテンツと学生育成という一見畑違いの2つを、同じ壁面で運用している点が興味深いところです。訪日客を集める場と次世代の作り手を育てる場を、分けずに一つにまとめています。IPを使ったプロモーションを単発の集客策で終わらせず、自社の人材育成や採用ブランディングと重ねられないか、他業種でも検討する価値があります。
不動産の大手とサッカー協会が、応援の形でスポーツを支えた
三井不動産×TEAM JAPAN — ミラノ五輪メダリストら総勢115名の「応援感謝パレード」に協賛
日本オリンピック委員会(JOC)と日本パラスポーツ協会日本パラリンピック委員会(JPC)は4月10日、「TEAM JAPAN 応援感謝パレード」の特別協賛社が三井不動産に決まったと発表しました。パレードは4月25日に東京・日本橋で開催されました。三井不動産は「TEAM JAPAN ゴールド街づくりパートナー」として、重要文化財「三井本館」への懸垂幕掲出をはじめとした街のドレッシング、沿道への応援手旗2万5,000個の配布などを実施すると発表していました。パレードには、スキー・ジャンプの小林陵侑選手や高梨沙羅選手、フィギュアスケートの「りくりゅう」ペア、スピードスケートの高木美帆選手らを含む総勢115名のアスリートが参加すると発表されました(AdverTimes.)。
三井不動産は2015年に東京2020大会の「ゴールド街づくりパートナー」に就任しました。以来、自社が開発・運営する不動産とスポーツを掛け合わせた協賛を続けています。
研究所メモ: ロゴを掲出するだけの協賛と、街のドレッシングにまで踏み込む協賛の違いがはっきり出た事例です。三井不動産は「場」を持つ企業だからこそ、応援手旗2万5,000個という物量を実際の来街体験に変えられます。スポーツ協賛を検討する企業は、自社が持つ「場」が何かを先に定義してから予算を組むべきだと感じます。
日本サッカー協会×パートナー9社 — W杯に向けJFA初の合同応援広告
FIFAワールドカップ2026の開幕を控え、日本サッカー協会(JFA)はパートナー企業9社による合同応援広告を展開しました。期間は3月25日からで、場所は東京・渋谷のMIYASHITA PARKでした。複数企業の広告塔タレントが横断的に登場する形式は、JFAとして初の試みでした。広告は、サッカー日本代表を率いる森保一監督の「最高の景色を見に行く」という言葉から生まれた合言葉「最高の景色を2026 FOR OUR GREATEST STAGE」を掲げていました。ビジュアル化は、電通のクリエイティブディレクター井本善之氏が担当しました。同時展開していた応援企画「BLUE WING ACTION」では、一般の人々やパートナー企業がそれぞれの言葉をロゴに書き込めるようにしていました(AdverTimes.)。
研究所メモ: これまで個別に展開していたパートナー企業9社の広告を、あえて1つのビジュアルにまとめた判断が要点です。単独の広告塔では出せない「日本中で応援している」という空気は、合同にすることで初めて作れるものです。1社だけで完結させない企業コラボの設計は、単独出稿の限界を感じている企業に参考になります。競合ではないパートナー同士の連合は、単独出稿より確実に画面を占有できます。
コンビニと外食の大手がキャラクターで来店の動機を作った
マクドナルド、ローソン、セブン-イレブン — キャラクターで来店の理由を作った
マクドナルドは4月10日から、「サンリオキャラクターズ」(全9種)と「トミカ」(全9種)のハッピーセットを全国で販売し始めると発表しました。McCafe(R)ではサンリオとのコラボメニュー「ポムポムプリンのクリーミープリンフラッペ」「ハローキティのジューシーいちごスムージー」も同日から発売すると発表しました(アニメ!アニメ!)。ローソンは、13周年を迎えた『艦これ』とのコラボキャンペーンを4月21日から始めると発表しました。「艦これコロコロハイチュウ」などのオリジナル商品を発売すると発表しました。4月15日から20日は店内放送を「時雨」が担当すると発表しました(インサイド)。セブン-イレブンは4月14日から、ロッテ商品を対象にしたキャンペーンを実施すると発表しました。対象のロッテ商品を3個購入すると、「コアラのマーチ×サンリオキャラクターズ」のオリジナルガムキャップ(全5種)がもらえると発表しました(インサイド)。
研究所メモ: 3社とも、既存の主力商品にキャラクターを載せる形を選んでいる点が共通しています。新商品を開発する投資をせず、ハッピーセットやガムのような日常的な購入導線にキャラクターを乗せるだけで、来店・購入の動機が生まれます。コンビニ・外食のように来店頻度が高い業態ほど、この「乗せるだけ」の設計は費用対効果が読みやすくなります。
ユニクロ・GU・Zoffが、IPを普段づかいに落とし込んだ
ユニクロ「集英社創業100周年UT」— 呪術廻戦・HUNTER×HUNTERなど5作品
ユニクロは「マンガUT 集英社創業100周年」を全3弾で展開していました。このうち第1弾(3月16日発売開始)で後日発売予定だった一部ラインナップについて、発売日を4月17日に決定しました。対象は「呪術廻戦」「HUNTER×HUNTER」「GANTZ」「こちら葛飾区亀有公園前派出所」「るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-」の5作品で、計9種類です。価格は各1,990円(税込)で、サイズはXS〜4XLです(インサイド)。
研究所メモ: 全3弾に分けて出版社の100周年を祝う設計そのものが、長期的な話題継続の仕組みになっています。1回で全作品を出し切らず、発売日をずらして「次は何が来るか」という期待を持続させています。周年施策を考える企業にとって、一度に使い切らない出し惜しみの設計は参考になります。継続的な話題化を狙う周年キャンペーンほど、この小分けの発想が効きます。
GU×名探偵コナン、GU×星のカービィ、Zoff×ヒロアカ — 眼鏡までIP化する時代
GUは「物語の鍵を握る3つのKEY」をテーマに、「名探偵コナン」とのコラボコレクションを発売していました。グラフィックTシャツ各1,490円、コットンブレンドパジャマ各2,490円など、全11種を展開していました(インサイド)。『星のカービィ』とのコラボは「プププリゾート」がテーマで、4月13日からオンラインストアで先行予約販売を始めました。価格はTシャツが各1,490円、KIDS向けが各990円で、通常販売は5月1日からと発表されていました(インサイド)。メガネブランド「Zoff」は4月17日、TVアニメ『僕のヒーローアカデミア』とのコラボメガネ(各13,300円)を発売しました。緑谷出久・爆豪勝己・飯田天哉・轟焦凍・相澤消太の5人をモチーフにしたデザインです。原作コミックスは世界累計発行部数1億部を突破していました。2026年4月からは、10周年記念プロジェクトも始まっていました(アニメ!アニメ!)。
研究所メモ: Tシャツやパジャマだけでなく、13,300円のメガネという高単価アイテムまでIP化が広がっている点に注目しました。安価な雑貨だけでなく、日常的に使う実用品の中でも単価の高いカテゴリーに踏み込めるかどうかが、次のコラボ先を選ぶ基準になりそうです。アイウェアや文具のような「毎日使うが安くはない」商材は、他業種にとっても手薄な領域かもしれません。
しまむら×ポムポムプリン30周年 — 4月11日から全店で展開
しまむらは、30周年を迎えたポムポムプリンを記念した新作アイテムを4月11日から全国店舗で発売しました。同日15時からは、オンラインストアでも取り扱いを始めました。Tシャツやリラクシングパンツなどのアパレルに加え、総柄の寝具やポムポムプリンの顔をイメージしたダイカットクッションなど、雑貨まで幅広いラインナップです(インサイド)。
研究所メモ: 店舗発売とオンライン発売を同日に揃えている点が実務的です。実店舗を持つ企業がIPコラボを行う際は、オンラインの解禁を数日遅らせて店舗を優先する例も多くあります。しまむらは同日に揃えることで、機会損失を避けています。周年グッズのような話題性の高い商材ほど、販路間のタイムラグをなくす判断が効きます。
百貨店の大丸とそごうがポップアップ商戦で周年を祝った
大丸梅田店×「パプリカ」20周年 — “Dream”をテーマにしたポップアップ
公開20周年を迎えた今敏監督のアニメーション映画『パプリカ』のポップアップショップが、5月13日から19日まで大丸梅田店で開催されると発表されました。大丸東京店で先行開催していたショップに続く追加開催でした。“Dream”をキーワードに、アパレルやライフスタイル雑貨を展開するとしていました。パレードの場面をプリントした「Paprika Glass Set」(7,700円)や「Paprika Market Bag」(4,400円)なども用意するとしていました。会場で4,400円(税込)購入すると、大阪限定デザインのオリジナルステッカー(全5種)がランダムでもらえるとしていました(アニメ!アニメ!)。
研究所メモ: 東京会場で先行し、関西会場を追加開催するという展開順序が堅実です。1都市で需要を確認してから次の都市へ展開すれば、在庫リスクを抑えながら話題を持続できます。全国一斉展開が難しい中小規模のコラボでも、都市を絞った順次展開なら真似しやすい設計です。1拠点あたりの在庫と人員を絞れる分、初動の判断も速くなります。
そごう千葉店×「サザエさん」55周年 — 約350点のグッズと撮影会
2024年に放送55周年を迎えた『サザエさん』の特別企画「サザエさんあさひが丘スーパー」が、ゴールデンウィークイベントとしてそごう千葉店で開催すると発表されました。会期は4月21日から5月6日までです。会場限定商品や55周年記念アイテムなど、約350点のグッズを展開するとしていました。グッズには、NEW ERAとのコラボ「タマバケットハット」(8,580円)なども含まれていました。会期中に3,000円以上購入すると、各日先着50名にオリジナルポストカードが配られるとしていました。4月26日・29日・5月5日には、サザエさんとの記念撮影会(各日2回・各回先着20組)も実施するとしていました(アニメ!アニメ!、超!アニメディア)。
研究所メモ: 物販に撮影会という「その場でしか得られない体験」を組み合わせている点が、集客の要です。約350点という物量でグッズ目当ての客を集め、撮影会でその場に長く滞在してもらう構成です。物販とイベントを別予算・別担当で考えがちな企業は、この組み合わせを意識すると滞在時間や併売率が変わってきます。
映画の興行収入と調査データが、IPの効果を裏付けた
「鬼滅の刃 無限城編」— 世界興収1,179億円を突破し終映
『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』が、公開266日間で終映を迎えました。国内の観客動員は2,745万5,968人、興行収入は402億1万9,000円でした。日本映画で400億円を突破したのは、前作『無限列車編』に続いて史上2作目です。海外157の国と地域を含めた全世界累計では、観客動員9,852万310人、総興行収入1,179億1,753万9,329円を記録しました。北米では日本アニメ映画として初の2週連続1位を獲得し、外国映画の興行収入歴代1位となりました(アニメ!アニメ!、クランクイン!、リアルサウンド、thecage.tokyo)。
研究所メモ: 国内の興行収入が海外の約半分にとどまる一方、全世界の観客動員は国内の3.6倍に達しています。単一市場のヒットで満足せず、157の国と地域まで配給網を広げ切ったことが最終的な数字を押し上げました。この数字を見ると、国内で成功したコンテンツをどこまで水平展開できるかという判断の重さが分かります。
「ラブブ」— 絵本の脇役から世界的トップIPへの10年
「ラブブ」は、香港のアーティスト・龍家昇(Kasing Lung)が2015年の絵本『神秘のブカ』で生み出した脇役キャラクターです。当時は世界的なIPへと成長していました。2019年にはPOP MARTがブラインドボックス仕様のぬいぐるみを発売し、定期展開が始まりました。2024年にはBLACKPINKのリサがSNSに投稿したことでタイで爆発的な人気となり、現地でのプレミア価格が7倍に高騰していました。2024年には『THE MONSTERS』シリーズの売上高が30億元(約600億円)に達し、POP MARTの最大IPになりました。POP MARTは海外への出店も進めており(2025年8月時点で140店)、ルーヴル美術館との「モナリザ・ラブブ」やサンリオとのコラボも展開していました。2025年には、ユニクロとのコラボTシャツが発売当日に完売しました。2026年3月には、ソニー・ピクチャーズとの実写+CGIの長編映画開発が発表されました(アニメ!アニメ!)。
研究所メモ: 絵本の脇役という「主役ではない」立ち位置が、かえって多様なコラボを受け入れやすくしたように見えます。すでに強いキャラクター性が固まったIPほど、他ブランドとの掛け合わせは難しくなるものです。自社IPを育てる際、あえて設定を作り込みすぎず余白を残す判断が、後々のコラボ展開力につながる可能性があります。
ContentAge調査 — α・Z世代の93%超が推しコラボ後も継続購入
ContentAgeは2026年2月20日から23日にかけて、全国のα世代・Z世代155名を対象に調査を実施しました。「推しがいる」と回答した割合は97.4%でした。「推しが企業とコラボすることについてどう思うか」という質問には、α世代の82.8%、Z世代の80.4%が「とても嬉しい」と回答しています。否定的な回答は、両世代とも0%でした。さらに「推しとコラボした商品やサービスをコラボ後も継続的に購入・利用したいか」という質問には、α世代の91.9%、Z世代の96.4%が「継続して購入・利用したい」と回答しています(PR TIMES)。
研究所メモ: 「商業化への抵抗」がほぼゼロという結果は、Z世代の消費行動を前提に施策を組む企業にとって心強い数字です。ただし、否定がないことと熱狂的に支持されることは別です。調査コメントにもある通り、ファンは「本人が世界観を理解した上でのコラボか」を見極めています。好意的な数字に甘えず、コラボの中身の設計を丁寧に詰める必要があります。
テーマパークと商業施設が新しい客層に会いにいった
志摩スペイン村×にじさんじ・周央サンゴ — ハビエル城博物館に音声出演
三重県志摩市の「志摩スペイン村」内にあるハビエル城博物館は、4月18日にリニューアルオープンしました。館内のドン・キホーテコーナーには、にじさんじ所属VTuber・周央サンゴさんが朗読した小説の一部を聴けるコンテンツが新設されると発表されました。周央サンゴさんは2022年から、同施設への愛情を配信で語ってきました。その切り抜き動画が130万再生を超えたことがきっかけとなり、同年12月にバーチャルアンバサダーに就任しています。今回のリニューアルにも携わりました。館内には2026年に完成が予定されていたサグラダ・ファミリアをテーマにした「ガウディコーナー」も新設されました(Mogura VR)。
研究所メモ: ファンの自発的な発信がきっかけで施設側から起用に動いた、という順番が印象的です。施設側は、すでに愛着を語ってくれている個人を見つけ、公式のパートナーにしました。ファンコミュニティの中から自社を語ってくれている人を見つける動きは、広告費をかけずにアンバサダーを発掘する手段として他業種にも応用できます。
八重洲地下街×ウルトラマン60周年 — LINEスタンプラリーと撮影会
八重洲地下街(ヤエチカ)は4月28日から5月10日まで、「ウルトラマン」シリーズ60周年を記念した「ウルトラゴールデンウィーク in ヤエチカ」を開催すると発表しました。企画の一つが、館内各所の二次元コードを読み取るLINEデジタルスタンプラリー「怪獣出現ミッション」です。6つのスタンプを集めるとオリジナル壁紙がもらえ、抽選100名にはお買物・ご飲食券500円分も進呈されました。5月2日には「ウルトラマンゼロ」の撮影会を1日3回・各回60組限定で開催すると発表しました(PHILE WEB)。
研究所メモ: LINE公式アカウントの友だち登録を参加条件にしている点が実務的な設計です。スタンプラリーという体験の対価として、施設側は来場者との継続的な接点であるLINEの友だちを獲得しています。単発イベントで終わらせず、その後の販促に使えるチャネルを同時に増やす発想は、商業施設のイベント設計の基本形の一つです。
今週の所感
今週は推しの数字が、街の設計と世界興行の両方に表れた週でした。
横浜市の約450店舗を巻き込んだコナン旋風と東京都庁のプロジェクションマッピングは、どちらもIPを単発の集客イベントで終わらせず、街のインフラや年間プログラムに組み込んでいます。三井不動産が2015年から続けるスポーツ協賛と同じく、単年の効果より、街づくりという長期の資産への積み上げを重視する発想です。一方で、鬼滅の刃の全世界興収1,179億円やPOP MARTの海外展開は、もう一段大きなスケールの話でした。どちらも、国内で磨いたコンテンツを世界市場でどこまで広げ切れるかに関わる数字です。
ContentAgeの調査では、「推しコラボへの否定はほぼゼロ」という若年層の意識が示されました。この意識は、推し活マーケティングを進めるすべての企業にとって前提条件になりつつあります。ただし、好意的な数字に頼るだけでは足りません。志摩スペイン村がファンの自発的な発信から公式パートナーを見出したように、誰が本当に自社を語ってくれているかを丁寧に見つける作業は変わらず必要です。
週刊推し活ニュースは、推し活×ビジネスの1週間を毎週まとめてお届けします。過去の号は推し活×ニュースカテゴリからどうぞ。



